もうひとつのコワイ童話 − 七人のいけない小人たち − [前書]  これは、笛地静恵の初めての小女子(こおなご)小説です。  あちこちのホームページに掲載してもらっている「もうひとつのコワイ童話」シリーズの一編です。  ここでの白雪姫は、小学六年生の女の子です。  「七人のいけない小人たち」は、年齢も職業も、学歴もさまざまな、いずれも美しい普通の女性たちです。  鏡と女王と王子様は、物語のどこかに隠れています。  どうか、探してみてください。  残酷なシーンは、過去と未来にはありますが、物語の現在は平穏無事です。女たちだけの美しい世界です。  笛地静恵の作品としては、比較的安心して、お楽しみいただけます。  二十分の一に縮小された七人の小人の女達と、彼女たちの二十倍の巨人となった美少女との、ちょっとHな午後のベッド・タイムを、そっと覗いてみてください。  みんなでお遊戯しています。(笛地静恵) 目次 第1章 雪子  小学6年生      12歳 第2章 須美子 OL         29歳 第3章 友美  OL         23歳 第4章 サキ  体育大学学生     22歳 第5章 ちひろ 中学1年生      13歳 第6章 ナオミ 国際線スチュワーデス 26歳 第7章 小百合 美容師専門学校二年生 20歳     小さ子 (?) もうひとつのコワイ童話  〜 七人のいけない小人たち 〜 第1章 雪子  わたしには、自分のことを姫と呼ぶクセがあります。ほんとうの名前は、白木雪子といいます。白雪姫と、名前がにているので、友達からも姫と呼ばれています。  ベッドの上で、白いソックスをぬいでいきました。ふんわりとした足臭がしました。  良く見ると、足のうらの部分が、黒くなっていました。  上ばきの底が汚れているのです。まっくろけになっています。そろそろ、洗わなくてはなりません。  でも、姫は、学校から靴をもってかえるのを、ついついわすれてしまうのでした。  今日の体育の時間は、小学六年生の全員が参加する、2000メートルの持久走の大会でした。  七月のはじめで、つゆがあがったばかりの、むしあつい日でした。姫も、いつもより、下履きの中にも、あせをかいていました。  こしが重くて、せなかがだるい感じがしました。あの日がちかいせいも、あるかもしれません。ゆううつでした。けっこう重いほうなのです。ぐすん。  体操服のままの素足で、ベッドの上によこになりました。ベッドには、きれいなベージュ色の、洗いたてのカバーが、かかっています。さらりとした感触が気持ちいいのです。 姫の上は白いシャツで、下はワイン・レッドのブルマーです。  姫は、ブルマーが大きらいです。お尻の大きいのが、めだってしまうからです。いつもシャツを上にだして、かくすようにしています。女の子には、いろいろとからだのなやみがあるものです。  姫の通う小学部でも、来年からはブルマーが廃止になるかもしれないのです。  でも、十二歳で六年生の姫は、今年度で小学部を卒業です。どちらにしても関係ありません。  風が、前髪をふわっとなでていきました。  姫の部屋は、二階にあります。南と西に大きくひらいたまどからは、緑のけっこう大きな森が見下ろせます。  この明るい風景は、きにいっていました。  郊外の、一軒家なのです。広い庭がありました。  姫の子供部屋は、八畳間ぐらいの広さがあります。  ベッドの他の家具としては、机と、ガラスのテーブルと、洋服タンスがあるだけです。外観は、きっとどこにでもあるような、女の子の部屋でしょう。  ちょっと変わっているのは、ベッドの足元に古い小学校の木造の校舎の、正確に二十分の一スケール・モデルが、壁の木製の棚の上に、置いてあることぐらいでしょう。  その隣には、一軒おいてから、普通の熱帯魚の水槽があります。  始めてみた人は、細かなところまで、良くできているので、びっくりすると思います。もう使われることはありませんが、雨を受ける樋まで、屋根の縁に付いています。  模型ではありません。ほんものを、小さくしたものなのです。姫が頼んで、ある山奥の廃村から、黙って持ってきてもらったものです。  横ばりの木材の、白にちかいようなうすいピンクのペンキは、姫がていねいに塗り直したものです。  横幅は一メートル、奥行が六十センチ、高さ十五センチメートルというところでしょうか。  中は、六つの教室に別れています。なかなかうまく活用されているようです。  この学校には、今でも、そこで生活している、小さな女性たちがいるのです。  姫は、「小女子小学校」と呼んでいました。ぴったりの名前だと思っています。  玄関から、彼女たちがちょこちょこと出てきました。  校舎の前に、横に一列になるようにして並んでいきます。  一斉に頭を下げて、「お姫様。お帰りなさい」と言いました。小さな七つの鈴をふるような声で、合唱してくれました。  とっても、かわいいのです。  さまざまな種類の服装をしています。ファッション・ショーのようでした。すべて、本物の衣類です。  和服、OLの制服、レオタード、スチュワーデス、セーラー服、ウエディング・ドレス、看護婦さんまでいました。  いろいろな場所から、姫が縮小して来ては、プレゼントしたものです。  中学生からOLまで、年齢も性格も仕事もさまざまな女性達でした。  身長は、一番大きなものでも、九センチに届かないでしょう。一番小さなひとりは、三センチぐらいでしょうか。姫の足の親指よりも、小さいのでした。間違えてしまったのです。  しっかりものに見えて、姫は、けっこうどじな少女でした。  姫は、「七人のいけない小人たち」と呼んでいました。交替は日常茶飯事でしたが、ともかく人数が、いつも七人になるように、決めていたからです。  実は、今日はカバンの中に一人、新しい小人の女を持ち帰りました。だれかと、交替するつもりです。  それを、これからの働きで、決めるつもりでした。  少し、マンネリになって、現在のメンバーに飽きてきていたからです。  小人たちには、まだ秘密にしていました。  さて、ともあれ、つゆにはいってからは、汗掻きの体質の足の清掃が、姫が帰宅した後の時間の、彼女達の日課になっていました。  姫は、心臓の側が下になるようにして、横向きになりました。  両足の膝を曲げて、足の側面が、ベッドのベージュのカバーに付くようにしました。  すると、爪先の間から爪、そして足の甲、土踏まず、踵まで、手際良く分担していきました。  こうしないと、彼女たちの身長の三倍以上はある足の全体に、とても手が届かないからです。  姫の使い古しの下着を、自分たちで小さく切って、器用に縫った雑巾を、手に手に持っています。  ごしごしと、力を入れて、拭き始めました。  「力をこめて」といっても、女のしかも小人の力です。  たかがしれています。くすぐったいぐらいにしか、感じられません。  でも、小さな手で足の皮膚を、すみずみまで擦られるのは、なかなかの快感なのでした。  指の間の柔らかい皮膚が、特別に気持ちが良いのです。  姫でさえ、さっき靴下を取った時には、ぷんと足の臭いが鼻を突きました。  小人たちは、皮膚から一センチ以内の距離に、小さな鼻を寄せているのです。  さぞかし、きつい臭いがすることでしょう。  新入りの場合は、卒倒するものさえいるのです。なんと、嘔吐するものさえいます。  でも、慣れてくると、文句一つ言わずに、平気で作業を遂行できるようになります。  無器用なものや、逆らうものは、すぐに姫が、その場で足で始末してしまいます。簡単です。  生き残っているのは、今まででも、特に優秀な七人でした。  姫は、自分の胴体と両足の影になっている作業の状態を、いつも監視することは、できません。  こうして枕に頭を埋めていると、赤紫色の大きなお尻の山の向こうには、校舎の銀黒色の屋根瓦しか、見えません。  しかし、「七人の小人たち」は、自分たちが何をしなければならないかを、正確に理解していました。  姫が、自分でもかわいらしいと思う桃色の爪は、特に念入りに磨かせていました。小さな女たちの顔が映って、鏡として使えるぐらいにです。  そのための、ネイル・ケア用の化粧道具は、洗浄液から艶出し液、それにペディキュアまで、いろいろと用意していました。ナオミちゃんの意見が、参考になります。日本よりも、海外に良い製品があるようです。  欠点としては、たっぷりと時間がかかることです。  小人たちにとっては、きっと大型トラック二台分はある物体の清掃を、命じられたようなものなのでしょう。  姫は、いつも眠くなってしまうのでした。  自然なあくびが、喉の奥から出てきました。  試合でほてった足を、小人たちの全身で触れてもらうのは、気持ちの良いマッサージになっていました。  こんなに小さいと、新陳代謝が人間のそれとは異なるのでしょうか。  小人の女たちの肌は熱くて、温湿布を当てられているような感じさえするのでした。体温が、高いのでした。  体を酷使したので、姫は、うつらうつらしてしまいます。  ちょっとHな夢を見て、目をさましました。  姫には、いま、なんとなく気に掛かる人がいるのです。中学部のサッカー部のキャプテンです。地区大会の優勝に貢献した選手です。全校のアイドルなのです。  足が長い彼が出てきて・・・。  うふふ。内容は秘密です。  本当は、話をしたこともありませんけど。  ブルマーのワイン・レッドの生地の上から、自分の敏感なボタンに、指が触れていたのです。これが、艶夢の原因でした。  女性の体に、こんなにすばらしいボタンが付いていたなんて、驚きです。五年生の夏には、だれにも教わらずに自力で発見していました。  そこが、触って欲しいという、むずむずするような信号を、大脳に送信していました。姫は、期待に応えてやるつもりでした。  このいけないボタンは、一ヵ月に一回、かならずやってくるゆううつな日々の代わりに、神様が女性にくれた贈り物のような気がしています。  どうせ付いているものなのだから、精一杯活用しないと、損だと思っています。  足元に、小さな十四の瞳があることも気になりません。それどころか、観客がいてくれるということで、かえって激しく萌えられるのです。  刺激になっていいものです。   姫は、自分よりも全員が年上の小人たちに、どのようにオナニーするのか実演させて、参考にしていました。  でも、上から見下ろしているせいでしょうか。どれもこれも、単調でつまらないものでした。  ナオミちゃんなどは、人間が動物的な本能にもてあそばれているようで、少し不愉快でもありました。  やはり、あれは見るものではなくて、自らやるものですよね。  「参加することに意義がある」と、校長先生も今日の持久走の大会の前に演説していましたから。姫には、ちょっといけないユーモアの癖があります。  キッ〜ッ、キ〜ッという悲鳴が聞こえました。  姫は、眠りながら無意識に足の指を曲げた拍子に、ひとりの小人の胴体のくびれたところを、足の親指と第二指の間に、挟み込んでしまっていたのです。  白い看護婦さんの服でした。友美ちゃんでした。そこから抜け出られなくなって、暴れていたのでした。  両手で、足の指を押し返すようにしているようです。  本人としては恐らく必死なのでしょう。でも、姫としては、力を入れていることも、感じられないぐらいの、ひ弱さしかありませんでした。 「あら、ごめんなさいね」     長い指の間に、すっぽりとはまってしまっていました。  思わずくすくすと笑ってしまいました。  姫は、三歳からクラシック・バレエを習っています。  そのために、柔らかくなっている股関節を活かして、足を大きく曲げました。そのまま、友美ちゃんを胸元の上まで運びました。  恐がってキ〜キ〜叫んでいます。 「だいじょうぶよ。こわくないから」  姫は、自分の手で、その戒めから、彼女をそっと外してやりました。友美ちゃんのスカートの下のストッキングと白い下着が、色っぽく覗けました。  白い看護婦を、白いふっくらと盛り上がった体操服の胸の上に落としました。  お尻から、姫の乳首という胸の固いボタンの上に落下しました。ぽよんと一回はずんでから、麓に着地していました。  呼吸が苦しかったのでしょう。肩で、はあはあと息をしています。  今日のひとり遊びの相手は、友美ちゃんに決めていました。  実は姫には、不思議な能力があります。  自分で縮小した小人たちに限って、その心が読めるのです。じっと顔を見下ろして、それから、耳を澄ますだけで良いのです。  やがて、頭の中に小人の内心の言葉が、小さく響いてきます。  このことは、小人たちには秘密にしてきました。  毎日はしていません。集中しなけらばならないので、けっこう疲れるからです。姫は、疲れることがきらいです。  でも、今日はそっと彼女たちの心の中をのぞいてみましょう。  一度に、一人しかできません。  メンバー選択の基準にしたいと思います。  それでは、はじまり、はじまり。 (七人のいけない小人たち 第一章 雪子 完)